「あの日」感想

あの日

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小保方 晴子
講談社
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小保方晴子さんのやつです。

たまたま母親が借りてたので読みました。
最初は読む気なかったのだけれど、図書館の予約ベスト50のぶっちぎり一位なのを見て急にもったいない気がしてきて読みました。
読んで良かったです。

僕たちは、STAP細胞のことがあるまで理研も早稲田も、研究所もES細胞も、詳しいことは何も知らなかった。
なのに、小保方さんの事件が報道されるたびに自分の中で「ちょっと残念だ」みたいな旗がマスコミが吹いた風に煽られてしまったことは問題だと思った。

周りの人達を見てもほぼ自分と同じような感じだとも思う。
週刊文春週刊新潮を買うような趣味はしていないけれど、テレビ、ラジオで報道されていたことから言うと小保方さんは悪いことをしてしまったらしいと。

でもそれは頭の中に春の風が入ってきたように通り抜けただけであるし、ちゃんと調べたわけでもない。
小保方さんの事が耳に入ってきたとき、僕が感じるべきだったことは、
「僕は詳しくは知らないので、はっきりとした意見を持っていない。はっきりした意見も持ちたくない」ということだったのかなと。
良くも悪くもなく、ただ知らないと。
これは思考停止のように見られがちであるが、自分はもっと関心のあることがたくさんあって、小保方さんのことまで手が回らなかっただけである。マスコミの風に煽られてしまったほうが思考停止であったと思う。

普段から抽象的に考えたいなと思ってみてはいるもののまだまだ抽象的に考えられてないなと感じるいい本でした。

あとやっぱり理系の人達が書いた文章って好きです。

それから、講談社はこんな本を出してしまって良いのかという意見を何回か見ましたが。
講談社すばらしいです。

以下引用+メモ

あの日に戻れたら、と後悔は尽きません。でも、もう一度、最初から人生をやり直すことができたとしても、私はやはり研究者の道を選ぶだろうと思います。

ー世界の終わりとハードボイルドワンダーランド感が好き

しかし、苦手なことに挑むこと、自分への試練を作り、精神を鍛え、体力を作ることを大学生活の目標としていた。

ー自分の大学生活と真逆だ!

Written on March 30, 2016