「この世界の片隅に」と原作あとがき

この世界の片隅にを見てきました。いろいろ詰まっていました。

もう一回みたいレベルです。

思わず原作漫画を3巻Kindleで買いました。

原作漫画のあとがきが素晴らしく良かったのでこれをちびっと引用します

わたしは死んだことがないので、死が最悪の不幸であるかどうかわかりません。他者になったこともないから、すべての命の尊さだのも、素晴らしさだのも、厳密にはわからないままかも知れません。

そのせいか、特に「誰もかれも」の「死」の数で悲劇の重さを量らねばならぬ「戦災もの」を、どうもうまく理解できていない気がします。

中略

だから、この作品は解釈の一つにすぎません。ただ出会えた彼らの朗らかで穏やかな「生」の「記憶」を拠り所に、描き続けました。

たぶん、「この世界の片隅に」を見て映画館で泣きじゃくっている人がたくさんいて、その泣きじゃくっている人たちを見て、胡散臭くてインチキだと思っている人もたくさんいると思います。

そんな思いを無くしてくれるあとがきだと思います。

Written on December 4, 2016