今月読んだ本
今月(2025-09)読んだ本は2冊。
ロバのスーコと旅をする
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イラン人は私が日本人だと分かると例外なく親切だった。けれども、そんなホスピタリティあふれるイラン人がアフガン人にとる態度はいったいどんな感情から湧いてくるのか、私にはよく分からなかった。「分かっているのは、分からないということだけ」。私は昔読んだある本の一節を毎日のように反鍋しながら歩き続けた。分かっているのは、分からないということだけだ、と。
ロバと馬の大きな違いは鳴き声にある。馬には「いななく」という言葉があるように、独特の趣や美しさを感じさせるが、ロバの鳴き声は管楽器が壊れたような、ひどい音なのだ。ソロツベは視界に馬が入るたびにヴァーピーッと鳴き叫んだ。私にはそれが、自分はロバではなく馬になりたかったという叫びにも聞こえるのだった。
ロバとの旅そのものが寓話のようなものではないかと自分で自分に突っ込みを入れたくなった。私はいま、寓話のような世界を生きている。だが、その寓話が終わった時、どんな世界が待ち受けているのだろうと思うと少しばかり不安になった。
住宅営業マンぺこぺこ日記
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生きていくことは時として無様で格好悪く、救いようのない場面に出くわすこともある。人生良くも悪くも予定どおりになどいかないのだ。それでもわれわれは日常という名の積み重ねである人生を生き続ける。
住宅展示場という”夢の国”に来て、新築住宅の魅力に触れる。そこで営業マンから、希望の間取りや設備を見せられ、漠然とした夢に具体的な「色」がついてくる。ここが購買意欲のピークとなるのだ。逆にいえば、住宅展示場に初めて来たときから時間が経てば経つほど、購買意欲=契約率は下がっていく。
Written on September 30, 2025